「安定した生活」とは年功貸金・終身雇用
やりがいについては後述することにして、まず、いい就職の最低条件である「安定した生活」(経済的要素)について簡単に考えてみましょう。
日本人は、よく平和ボケと言われますが、安定ボケでもあると思います。
これまでの時代では、どの企業に入っても、そこそこ安定した生活を送ることができました。
ほとんどの企業が年功制、終身雇用制でしたので、ひとたび企業に入れば、社員は、仕事の内容、レベル、量などにほとんど関係なく、毎年昇給していき、葦まで雇ってもらえました。
極端な話、実力がなくても、あるいは頑張らなくても、企業に毎日出勤してさえいれば、ほぼ全員が、安定した生活を実現できました。
つまり、これまでの時代では、
いい就職の最低条件=安定した生活(経済的要素)=ほぼ全員が実現
でした。
これまでの時代では、安定した生活が普通でした。
これは言うまでもなく日本的雇用のおかげです。
日本的雇用は大変優れた制度であると思います。
何はともあれ、安心して働けるということは本当に素晴らしいことです。
しかし、年功制や終身雇用制といっても、これから就職するみなさんには、実感がわかないだろうと思います。
そもそもいまの多くの若者は、一つの会社に、ずっと勤めようとは思っていません。
要するに、日本的雇用のありがたさを理解していません。
日本的雇用の悪い面ばかりを見ているように思えます。
日本的雇用についての詳細は省きますが、これは実に偉大な制度です。
日本的雇用で新卒の学生を一人採用するということは、企業からすれば、何億円もの買い物をすることになります。
この制度を維持できたのは、日本が豊かで、経済がずっと拡大基調できたからです。
あるいは、この制度があったからこそ、日本が豊かで、経済がずっと拡大基調でこられたのかもしれません。
いずれにしても、これは奇跡的なことだったのです。
しかし、これからの時代は、そうはいきません。
現在の経済・社会情勢、企業の業績などからみて、全社員を年功・終身で雇用するというシステムの崩壊は、もはや避けられないでしう。
年功・終身雇用制で実感がわかないのですから、当然、日本的雇用の崩壊といってもピンとこないだろうと思います。
しかし、働いている社員にとって、年功制や終身雇用制が崩れるということは想像以上に大変なことです。
現代社会では、独身のうちは給料が安くても生活していけますが、結婚して、子供ができるころから急激に支出が増えてきます。
子供の成長とともに教育費は膨らみ、扶養家族も増えて、親の面倒をみる、家も買いたい、いざというときの蓄えも必要だなどと、年をとるにしたがって、どんどんお金が必要になってきます。
また、長期間の雇用が保証されていないと、住宅ローンも組めません。
中年以降にリストラにあって再就職できなかったら路頭に迷ってしまいます。
ローンがあったら自己破産です。
これでは安心して生活できません。
こんな雇用状況では、いくら政府が景気対策を行なっても、消費が伸びないのは当然でしょう。
つまり、年功制(年齢とともに給料が上がっていくこと=年功賃金)や終身雇用制(葦までの長期間勤務)は、働く人間にとって不可欠なものであり、
健康で文化的な生活を営むためには、絶対に満たしておきたい条件なのです。
先に定義したように、いい就職の最低条件は、安定した生活の確保であり、それをもう少し具体的に言えば、日本的雇用の時代に実現されていた、年齢とともに給料が上がっていくこと(年功賃金)と、葦までの長期間勤務(終身雇用)なのです。
つまり、いい就職の最低条件である、安定した生活とは、
安定した生活=年功賃金・終身雇用です。
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